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2019/07/02 19:13
個体差
言葉自体を読んでそのままに、一点一点異なるってこと。
言葉では簡単に伝えられることなのだが
「伝わる」のはとても難しい。
伝える、伝わる
一文字違いだけれど、言葉だけならなおさらだ。
ご存知の通り
所作は、一枚革。
なので裏面やコバの表情を堂々と出せる革であること、
またカタチにする上で、折り畳める薄さなのに柔らかすぎない、コシの強さを持つ革であること。
シンプルだけに素材のごまかしがきかないのである。
さらに
極力手入れをせずにそのままの変化を楽しめること
そのために
もともとその動物が持っているシワや傷痕、血管が通っていた跡を自然の風合いとして、そのままにしている。
革の表情として
革なめし工程の中で、首の周りや手足の付け根、腹や背中の皮がたるんだ部分など
伸ばして平らにした時に模様のようになって残ることもあれば、染色後は色ムラになることもある。
一般的には、塗装や型押しなどの表面加工によって、そう言った個体差を消していることも多いのだが
大きな変化を楽しむことはできない。
表情があることは、自然に近い状態の革であることと育つ革である証拠でもある。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/9c4f93e25cedfd8866f915594583bf2d.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
こういった穴があることもある。
(当然ですが、製作時には避ける部分)
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/d8bb86a8342ca4b26b4af382aa1aed42.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
ベーシックレッドの個体差
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/f6f71ea93af953b376a8ac5f9d1e2082.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/449db07e5d32553c2e9ea4bf6b6bf87c.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
ボレロシリーズ(箔)に度々見られる個体差
ランダムに入る線は、箔を貼る際の熱加工・静電気による。
カラーによっては色ムラができる。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/3c98268bee82659019a2fe5ab5e07ff2.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
オイルヌバック
製品として見ると、ここまでとは感じられないが
大きな革で見ると一目瞭然である。
特殊なオイルワックスを手塗りすることによる個体差。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/843554f848a4ae999bb4137ef9b02e31.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
オーロラ箔の個体差。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/6a415fc26dfbee7feb9ae53a6dfccfcf.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
姫路ブライドルキャメル
裏を見る限り、全く同じ染め方をしたと思われるのだが・・・
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個体差と言えど、
お客様にとってはそれが一期一会。
一点一点では、中々気付くことができない個体差をご紹介させていただきました。
実際に手にとって、五感で選び、その時の思い出や思い入れをもって頂くのが理想ですが・・・
(オンラインでも、画像お送りするなどできる限りご対応させて頂いております)
ただ、どれも均一で同じモノっていうのよりは
なかなかに
ロマンがあって、いいんじゃないかなって僕は思います。
お手元に所作のある方は、
きっとそういう個体差を懐かしんだり、
画像を探したり
またはエピソードを思い出したり
はたまた意外と
目立たなくなって、忘れていたり?
それはもう
個体差があるからこそ、ね。
では、また。
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