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2020/12/22 17:24
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新年の迎え方って
年末から決まるんじゃなくって
去年くらいから決まっていたんじゃないかって
思うことがある。
ぼくが
今こうして、カタカタと文章を書くのは
ずっと前から決まっていたような気がする。
「縁起」
全てのものごとは、原因や条件が相互に関係しあって成立しているものであり
原因や条件がなくなれば、結果もなくなる。
<仏教の根本的教理・基本的教説の一つ>
縁起のいい日
といえば大安や寅の日、天赦日、一粒万倍日など近頃よく目に耳にしますね。
縁起のいいもの
例えば、
茶柱がたつ、朝蜘蛛、白蛇、燕が家に巣をつくる、など
偶然見たりすると「これは何かの前兆では?」
そう思うこともあります。
ふとした時に
あるいは
何かにすがりたいときや
困ったときに
気持ちを前向きにしてくれる
縁起がいいもの。
占いみたいに、いいことだけを信じるような
幸せのしるしをポケットに。
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おめでたい文様、吉祥文様(きっしょうもんよう)
~吉祥文様とは、縁起がいいとされる動植物や物品などを描いた図柄を言う。世界各地でもあるが、特に東アジアで広く愛用されるものが多い。多くは晴れ着や慶事の宴会などの調度品などにあしらわれ、普段使いの品物にもよく見られるが凶事には使われない~wikiより
「吉祥(きっしょう)」という言葉は
「良い前兆、めでたいきざし」という意味。
良い兆し、しるし
想いを模様で表現したものが吉祥文様です。
縁起が良いとされている図柄をベースに、着物の礼装や帯に用いられています。中国やアジア圏の信仰や思想が元となった吉祥文様。
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シルクロードがもたらしたもの
シルクロードといえば、
学校で習った万里の長城の絵が思い浮かびます。
その経済的、文明的の歴史背景は調べていただくとして
その名称どおり、
シルクロード=絹の道の歴史的事実
5世紀に絹織物が日本に伝わる。
絹だけでなく、織り方や柄などシルクロードを通じてアジアに伝えられていった。(宗教や哲学、紙や火薬。病気なども)
ヨーロッパから、西の果てと言われる日本では
奈良の正倉院にペルシャ製の宝物が見られるように、奈良時代からその記録が残っている。遣唐使。
地球の道を伝わり、
土地性、国民性、価値観、
長い年月を経て
その国独自の変化をする。
各国の民族衣装はその最たる例ではないでしょうか。
そして
いま日本にある吉祥模様は平安時代に中国から伝わったとされ
日本独自の「吉祥文様」に変化したもの。
豊かな自然や四季、季節の移ろいの中に
情緒を見つけ
取り入れ、親しみ、
日本人の感性で作り上げられてきた
文様のルーツ。
所作×吉祥文様
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鶴
言わずもがな
「鶴は千年、亀は万年」長生きの象徴
おめでたいことの起こる前兆とされる鳥が空を飛ぶ。
高貴で誇り高く見え
文様でも品位ある吉祥文様として早くから意匠化されていました。飛ぶ様は飛鶴(ひかく)。
「飛鶴 風」
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梅の花
春の訪れを感じさせる柄
冬の寒さがやわらぎ、春がやってくる
まだ冷たい風が吹く中、咲く梅の花。
松竹梅の梅。
国宝「紅白図屏風」にも見られるように
古来からの数多くの美術品のモチーフになっている
花言葉「不屈の精神」「忍耐」
「梅の花 春」
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破れ亀甲花菱
亀の甲羅のように
かたく身を守ることで長寿や健康にいいとされている。
亀甲文様は奈良時代に日本へ伝えられた。
亀の甲を焼いて、そのひび割れの方向で占いをし、神の意と考えられていたようです。
ただ、当時は貴族のものであり、見ることすらできなかった格式高い文様。
紙幣の象徴としても金運が良くなるなど
あらゆる意味で縁起が良いものとされている。
ちなみに
鬼滅の刃では、たくさん吉祥文様の衣装が使われています。
富岡義勇の衣装は、「毘沙門亀甲」をアレンジした柄です。
「亀甲 破」
Leather&Silk Akiito
「革の上で着物の染色を表現する」
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京都で約95年続く呉服屋さん
No,No,Yes!との出会いあり、吉祥文様の所作を染色いただくことに。
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![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/1ff12ed0a0891061f382716af0da0971.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
製法としては
染まらないように、染める。
ステンシルって表現でお分かりになる方も多いかと思います。
文様がないところを染めることで、
より強調して浮き出るかのようですね。
プリントで柄をえがくよりも、手間と技術を要します。
もちろん染めること自体が大変に手間暇をかけるもので、簡単に言いすぎかもしれませんが・・・
なんにせよ
ところどころの染めていないところ(文様部分)のかすれ具合や
縁の濃淡(少し濃くなっている)が素晴らしく魅力的。
パッと見でも違いがわかるんじゃないでしょうか。
不在の存在感のように
染めていないことで、より柄に描かれるものを見てしまう。
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![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/899a671e9cb373be6eab63a760f7af9e.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
独自の枠をつくっていただき、
長年”着物の染色”で培った独自の技術を
所作の革にあわせて
染めていただきました。
所作を開くとわかるのですが、
その余白(実際に染めているところ)にも文様の存在を感じてしまいます。
オンラインショップ、銀座店にてリリースいたします
ものごとを知る
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/blog/17549/blog/4089fbf020bba4966090cc6abef42fcb.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=2048,type=downsize)
前回訪問時に見せていただいた
お孫さん(1歳)のお宮参り用にと、つくられた祝い着。
鯉のリクエストは
そのお兄ちゃんだったかな。
シルクを桶染めして、そのあとに鯉を手で描いている
それはそうなんだけれど
例えるなら
手紙(年賀状)とLINEの違いのような
お孫さんに向けられている愛や
お宮参りで使われるところを想像して、描く時間。
今にも飛び出して、泳ぎ出しそうな鯉と愛に
人ごとながらに感動しました。
大人になって、この時の写真を見た時に
気付いてくれる、といいですね。
単なる手間隙って言葉では片付けてはいけないものって
世の中には多すぎる。
もちろん気付いていないことだって多すぎると思う。
着物だって、「染める」より「プリント」に
でもそれって、ごく自然の流れのようで
あらがいようない事実なのかもしれないけれど。
ものごとを知る
それがきっかけになる、と思う。何かの。
きっと
今年じゃなくて、来年でなくとも
何十年後だろうと
いま知ったことは、きっと後に残っていくんだと思う。
nakabayashi
TEL: 079-280-1269
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