Contents
2020/11/08 00:00
滋賀県にある和紙加工工場にて
所作和紙シリーズの革が生まれています。
ブログ内容は、和紙を漉く植物の楮(こうぞ)からの工程ではなく
革に和紙を定着させる工程のご紹介です。
・革と和紙
・約1300年の歴史と日本人の美的感性
・紙に自国の名前が入る
たかが紙、されど紙。
所作を通じて、知らない世界を知ろう、きっとものの見方が変わる。
皆様の生活のお役立てとなりますように。
革の床面(裏側)に樹脂を塗る作業です。
このあと半日ほど乾かします。 (画像は乾かしたのちの2度目の塗り工程)
枠組みを使って、全体に塗り、そして塗りをチェックしつつ、細部は手で満遍なく広げる。
※枠組みは樹脂がくっついてしまうために、すぐに洗い流す必要があります
冬場は樹脂が乾きにくく、乾燥に時間がかかり
夏場は、和紙が薄く軽いことから窓を閉め、扇風機を止める必要があります。
真夏と真冬は想像するだけで、、、な現場です。
和紙は越前の手漉きのもの
太い繊維と細い繊維が入り混じり、均一ではない表情が特徴的です。
和紙の起源
古来より日本人の生活に密着してきたもので、約1300年の文化があります。
明治より西洋から洋紙が入ったため、それと区別するために、紙が『和紙』と呼ばれるようになったそうです。説ですが。
『紙』とは・・・何らかの植物の繊維を水の中で分散させて、それを漉いてシート状にし、乾燥させたもの。
その国の植物の違いによって、当然ながら紙質が変わります。
日本で発見された製法として
紙漉きの際に独自の『粘り成分』(トロロアオイという植物)を使っていること
用途として
書道用紙のように『ものを書く』以上に
障子や提灯、衣服、団扇や傘など、暮らしの中でさまざまに和紙が使われていたこと
日本人の技術の高さと、美的感性により、『薄くて均一』に
そして
日本人の暮らしの中で、それが文化として根付く。
他の国では、紙は紙。
紙に自国の名前が入る、
とても特別なことですね。
話は戻り・・・
ご覧の通り4、5人がかりで和紙と革の間に空気が入らないように、丁寧に、徹底して接着します。
和紙と和紙のシートの継ぎ目をなくすように、細かいところは手で剥ぎます。
また、大きい革(約2m×1m)を並べると、数日間動かせないので場所をとります。
その分、他の作業スペースもなくなるのです。
今現在、和紙×革を扱っているのは
ほとんど弊社ノーノーイエスだけだそうです。なんというか、たいへんに恐縮でありがたい話です。
乾かした後に(天候や気温により1〜2日)薄めの濃度の樹脂を和紙の上から塗り重ねます。
さらに
水分を飛ばし、定着させるためにベイキングの機械(160度)に通す。
そうして
所作和紙シリーズの素材が出来上がるのです。
たかが紙、されど紙。
そんな紙と革の融合、と所作。
画像の白和紙コインケースは私物で(約半年使用でしょうか)
工場さんで、とても人気者になりました。
※彼らは実際に商品となったものに触れる訳でもなく、まして使用感など分からないのです
僕たちが制作の背景を知れる
と
彼等が使っているところを見れる
たぶん同じくらいに貴重なことだと思う。
そして、
ブログを通じて
所作を通じて
日本の良さや日本らしさを感じていただければ、幸いです。
では、また。
nakabayashi
_______________________
No,No,Yes! Leather Tailor Tokyo
A : 渋谷区千駄ヶ谷3-2-8
T:03-3408-2706
M:tokyo@nonoyes.co.
営業時間15:15~19:19 定休日 : 月曜・火曜
No,No,Yes! Himeji Salon
A : 姫路市本町68-170 3F-5
T:079-240-5760
M: himeji@nonoyes.com
営業時間 水,木,金15:15~19:19 / 土,日13:13~17:17 定休日 : 月曜火曜
銀座ノ所作
A: 東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザB1F
T: 03-6263-8854
M: ginza@nonoyes.co.jp
営業時間:11:00〜20:00